ストレスの多い現代社会。嫌なことを言ってくるやつは山ほどいます。
「何度言ったらわかるんだ」「これぐらいやっとけよ」「子供欲しくないの?結婚したほうが良いよ」「仕事遅いなー。それで給料もらえるなんて羨ましいよ」などなど・・・
聞くだけで腹が立つ言葉です。うまく言い返したいものの出来ない。それは「言い返す技術」を知らないだけかもしれません。
ここでは言ってくる人のタイプに合わせてぴしゃりと言い返して黙らせる方法をご紹介します。なおこの内容は五百田達成さんの著書『「言い返す」技術』を参照しています。
ぜひ実践してみてください。
目次
悪口を言うやつへ言い返す
なぜ悪口を言ってくるのか
「お前って、ほんと気が回らないよな。仕事、遅いよ」
「よくそんなダサい格好ができるよね。ちょっとは服装に気を使えば?」
「なんか味がたりないんだよなあ。料理、全然うまくならないね」
こんなふうに、こっちが傷つくようなこと、ひどい悪口を面と向かって言ってくる人いますよね。
とにかくあなたを避難したい
悪口をいってくる人はとにかくあなたを避難したい人です。
あなたが悪い、あなたに非がある、あなたはダメだ。そう言いたくてたまらない、そのことを認めさせたい。それこそが悪口の原動力です。
<解決法:「Yes,but」で言い返す>
なので、悪口を言ってくる人には「いったん受け止めてから反撃する」のがいいでしょう。
ではまずは失敗例。その後、成功例から見ていきます。
言い返しの失敗例
ココがダメ
「お前ってほんとに気が回らないよな。仕事、遅いよ」
ーー「だって・・・そっちだって遅いじゃん」(✕)
「よくそんなダサい格好できるよね。ちょっとは服装に気を使えば?」
ーー「でも、最近おしゃれにも気を配るようになったよ」(✕)
「なんか味が足りないんだよなあ。料理、全然うまくならないね」
ーー「どうせ、料理の才能ありませんよ」とひねくれる(✕)
これをすると相手はなぜかもっと元気になってしまいます。
「言い訳するなよ」「実際にダサいんだから、仕方ないだろ」「そういう性格だからダメなんだよ」と口撃するスキを与えることに。
解決法:「Yes,but」で返す
では「Yes,but」で言い返えしてみましょう。
ココに注意
「お前ってほんとに気が回らないよな。仕事、遅いよ」
「確かに・・・・。でも、お前からの連絡も遅かったよね?」(◯)
「よくそんなダサい格好できるよね。ちょっとは服装に気をつかば?」
「勉強になります。でも、課長ほどヒマじゃないんですよ」(◯)
「なんか味が足りないんだよなあ。料理、全然うまくならないね」
「難しくて……。じゃあ私も言うけどさ、あなたの足もずっと臭いよね」(◯)
まずはいったん相手のいうことを受け止める。そうすることで相手の欲求を満足させつつ、自分の余裕も見せつける。そして、隙ができたところですかさず悪いところを攻撃しましょう。
具体的には「確かに。でも」「そうですね。しかし」という言い方を意識します。
これは「Yes,but話法」あるいは「Yes,and話法」と呼ばれる話し方です。
そのほか「逆にいうと」「それでいうと」などもいったん受け止めて言い返すのに使える便利な言葉です。
ちなみにこれは普段の会議や話し合いの場でも有効なテクニック。
「だって」「でも」と言い返すよりもよほど賢そうに、余裕があるように見えるのでおすすめです。
(まとめ)悪口を言ってくるやつは
- 心理: とにかくあなたを非難したい。
- NG: 「だって」「でも」で言い返すことは無意味」
- OK: いったん受け止めてから言い返す「確かに。でも」「そうですね。しかし」
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イヤミを言うヤツへ言い返す
なぜイヤミを言ってくるのか
「いいなー、ヒマそうで。うらやましよ。まったく」
「できのいいお子さんだとお母さんは気楽でいいですね」
「ずいぶん高いなあ。よっぽどいいサービスをしてくれるんだろうねえ」
こんなことをいうイヤミったらしい人っていますよね。
イヤミは心をむしばむウィルス
イヤミを言う人は、あなたを遠回しに攻撃したい人です。
文句がある。ひとこと言いたい。でもまっすぐに言うのは怖い。ケンカになるのも避けたい。そこでオブラートに包んで、安全な立場からずるく悪口を言ってきます。
<解決法:「ありがとう」でイヤミを消毒する>
というわけで、イヤミを言うに人に効果的なのは、「ありがとう」というお礼の言葉です。
まずは失敗例。その後、成功例から見ていきましょう。
言い返しの失敗例
ココがダメ
「いいなー、ヒマそうで。うらやましいよ、まったく」
ーー「どうしてそんなこと言うんですか?」(✕)
「出来のいいお子さんだと、お母さんは気楽でいいですね」
ーー「いえいえ、そんなことないですよ」(✕)
「ずいぶん高いなあ。よっぽどいいサービスをしてくれるんだろうねえ」
ーー「ええ、それがなにか?」(✕)
形だけでも恐縮して「いえいえ、そんなことないですよ~」と言えば、その場はおさまるのですがこっちのモヤモヤは消えません。
かといって「どうしてそんなこと言うんですか?」とまっすぐ詰め寄っても相手は首をすくめて苦笑いするだけ。
解決法:「ありがとう」でイヤミを消毒
イヤミを行ってくる人には「ありがとう」で言い返えしてみましょう。
相手がこずるくぶつけてきた悪意に対して、むしろ善意を示すことで上に立つ。これが効きます。例えるならウィルスを早めに消毒するイメージ。
ココに注意
「いいなー、ヒマそうで・・・」
「ありがとうございます! 毎日早く帰宅できてうれしいです」(◯)
「出来のいいお子さんだと・・・」
「ありがとうございます! 孝行息子で助かっています」(◯)
「よっぽどいいサービスをしてくれるんだろうねえ」
「ありがとうございます! はい、サービスには自信を持っています」(◯)
相手は「ぐむむ」と気まずそうにするあなたの顔をみたいわけです。それなのに明るい表情で「ありがとう」とお礼を言われるとびっくりします。
そして「いや、まあ、いいんだけどさ」などとごにょごにょ言って退散してくれるはずです。
イヤミにはお礼を。 ポイントはスパッと明るく言い切ることです!
(まとめ)イヤミを言ってくるやつは
- 心理: 言いたいことを言わないずるい人。
- NG: 無視しているとイライラがたまる
- OK: 「ありがとう」の一言で、上に立つ
突然キレるヤツへ言い返す
なぜ突然キレるのか
「ふざけんなよ、てめえ。辞めちまえ、バカ!」
「うるさい! あんたは黙ってなさいよ、まったく」
突然キレる人、いますよね。たまにならまだしも頻繁にキレる。
相手を威圧することに喜びを感じる
すぐにキレる人は、相手を威圧することに喜びを感じています。
怒っているわけでも叱っているわけでもないのです。ただただ、相手を威圧して、びびらせて、ねじ伏せたい。怯える姿をみて、悦に入りたいのです。
<解決法:黙って下を向く>
しかし残念ながら、キレる人に対してうまく言い返す方法はありません。
黙っているしかない。やりすごすしかない。相手は正常ではない状態なので仕方ないのです。
しかし「うまいやりすごし方」はあります。それは「顔を伏せる」というもの。こっちが下を向けば、一見、頭を下げて服従しているようにも見えるので、とりあえず相手は満足します。
では、失敗例のあとに成功例を見ていきましょう。
言い返しの失敗例
ココがダメ
「ふざけんなよ、てめえ。辞めちまえ、バカ!」
ーー「落ち着いてくださいよ」(✕)
「うるさい! あんたは黙ってなさいよ、まったく」
ーー「話し合いましょうよ」(✕)
突然キレる人。そういうひとに「落ち着いてください、話し合いましょう」と冷静に声をかけても火に油を注ぐ結果に。「お前、なめてるのか?」「黙ってろって言ったでしょ!」とますますヒートアップします。
解決法:黙って下を向く
うまいやりすごし方は「顔を伏せる」というもの。
ココに注意
「ふざけんなよ、てめえ。辞めちまえ、バカ!」
「(顔を伏せてやりすごす)」(◯)
「うるさい! あんたは黙ってなさいよ、まったく」
「(何を言われてもだんまりを決め込む)」(◯)
「頭を下げる」のではなく、あくまで「顔を伏せる」のだと思えば、「ほんとはあっちが悪いのに」と自分のプライドが傷つくこともないはず。頭の中では晩ごはんのメニューを考えてもいいし、歌を歌ってもOK。
相手は調子にのって「黙ってないでなんとか言えよ!」「こっち見ろよ」と揺さぶってくるかもしれませんが、無視です。誘導にひっかかってはいけません。
何を言われてもだんまりを決め込む。イメージは、電車の中でおかしい人が暴れているときの感じです。下手に関わって身も心も傷つくことがないようにしましょう。
ちなみにその際、こっそりスマホなどで録音しておくというのも得策。心理的に余裕を持てますし、何かのときに役立つかもしれません!
(まとめ)突然キレるヤツは
- 心理: 相手がびびる姿に喜びを感じる。
- NG: 冷静に対応すると、逆効果
- OK: 顔を伏せて嵐をやりすごすのが一番
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後から文句を言うヤツへ言い返す
なぜ終わったことに文句を言うのか
「商品の陳列の仕方がマズかったね。やっぱりこれじゃダメだよ」
「パッケージのデザインがダサいんだよ。それが敗因」
「イタリアンじゃなくて和食がよかったな。胃にもたれちゃって」
終わったことをガタガタ行ってくる人、あとになって文句をつけてくる人っていますよね。
「他人事」のように行ってくることがムカつく
終わったことを文句を言ってくる人は、結局、すべてのことを「他人事」だと思っています。部外者としてあれこれ言いたがる。なんなら、そうやって冷静に分析するのが自分の役目、と思い込んでいるふしさえあります。
つまり、あなたがムカつく理由は「後から言ってくる」という時間差にあるのではなく「他人事のように言ってくる」という点にあるのです。
<解決法:こっち側に巻き込む>
後から文句をつけてくる人にいうべき一言は、「じゃあ、お前がやれ」です。
失敗例と成功例を見ていきましょう。
言い返しの失敗例
ココがダメ
「商品の陳列のしかたがマズかったね。やっぱりこれじゃダメだよ」
ーー「終わってから言わないでくださいよ」(✕)
「パッケージのデザインがダサいんだよ、それが敗因」
ーー「これからのことを考えましょう」(✕)
「イタリアンじゃなくて和食が良かったな。胃にもたれちゃって」
ーー「それなら先に言えよ」(✕)
「終わってから言わないでくださいよ」という文句は、たいてい空振りに終わります。「いまわかったから言ってるんだ」「その時はいいと思ったんだからしかたないだろ」と帰って開き直られてしまうでしょう。
解決法:「こっち側」に巻き込む
後から文句をつけてくる人にいうべき一言は、「じゃあ、お前がやれ」です。
ココに注意
「商品の陳列のしかたがマズかったね。やっぱりこれじゃダメだよ」
「どう陳列すればいいか、教えてくれ。お前が指示を出せ」(◯)
「パッケージのデザインがダサいんだよ。それが敗因」
「どうすればいいですかね。部長のアイディアを聞かせてください」(◯)
「イタリアンじゃなくて和食がよかったな。胃にもたれちゃって」
「じゃあ、次の店はお前が決めろ」
相手が無責任に投げっぱなしにしたボールを、すぐさま剛速球で投げ返します。すると相手は、高みの見物から引きずり下ろされてびっくりするでしょう。
そして「いや、それは俺の仕事じゃない」「それを考えるのは君の仕事だ」と責任逃れが始まります。
そうしたらすかさず「はい、だから、私が考えます(あんたは黙ってろ)」の一言で話を終わらすことができます。
とはいえ、これは少しハードルが高いかも。ビシッと言えない場面もあるでしょう。そうしたときは「私たち」「われわれ」という言葉を使って、相手をこっち側に巻き込む、という手があります。
「”部長と一緒に決めた”パッケージですが、残念ですね」
「”俺とお前で”決めた店だけど、そっか、お前の口には合わなかったか」
このように主語を「We(私たち)」にすることで、逃げ腰の相手をこっちに巻き込みます。そうすることで「文句ばっかり言ってないで、お前も考えろよ」というメッセージをやんわりアピールできます。
(まとめ)文句ばっかり言ってくるヤツは
- 心理: 「他人事」だと思っている傍観者
- NG: 「後から言うな」だと水掛け論に
- OK: 「私たち」「われわれ」でこっち側に巻き込む
パワハラへ言い返す
なぜパワハラしてくるのか
「すぐ動けよ、一番下なんだから」
「もっと飲めよ。飲めないやつが営業なんてできるか」
「週末、ゴルフだから、空けておけよ。予定? 知るかそんなもの」
パワハラ、怖いですよね。
パワハラしてくる人は権力に弱い
パワハラしてくる人たちは、「上は下に厳しくしていい」と思っています。
上の立場にある自分にはそうする権利がある、義務がある、と信じています。
<解決法:さらに上の権力をちらつかせる>
パワハラとはつまり、上下関係による攻撃です。
であれば、パワハラしてくる人には、さらなる上下関係を意識されるしかありません。
失敗例と成功例を見ていきましょう。
言い返しの失敗例
ココがダメ
「すぐ動けよ、一番下なんだから」
ーー「それって僕の仕事ですか?」(✕)
「もっと飲めよ。飲めないやつが営業なんてできるか」
ーー「でも・・・・・・」(✕)
「週末、ゴルフだから、空けておけよ。予定? 知るかそんなもの」
ーー「はい・・・・」(✕)
たいていは渋々ながら従ってしまうことに。もし仮に言い返せたとして「いいからやれよ」「うるせえ、もっと飲め」と高圧的な態度に拍車がかかったりします。
解決法:さらなる上下関係を意識させる
パワハラをしてくる人には、さらなる上下関係を意識させるしかありません。
ココに注意
「すぐ動けよ、一番下なんだから」
「了解です。部長からも別の要件を頼まれているのですが、どちらを優先しましょうか」(◯)
「もっと飲めよ。飲めないやつが営業なんてできるか」
「あー部長が手酌だ・・・ちょっとお酌してきます」(◯)
「週末、ゴルフだから、空けておけよ。予定? 知るかそんなもの」
「ですよね。ちょっと部長にも相談してみます」
「下は上に従うべき」というシンプルな考えの人には、彼ら・彼女たちが頭が上がらない人を持ち出せばいい。
正論は通じない。そのかわり権力には弱いのが彼らの特徴です。
同じ考え方で「パワハラ」という言葉を意識して使っているのもおすすめです。
「最近なにかと、パワハラが話題ですね」「友人の会社でパワハラホットラインができたみたいで」など。さりげなく使いましょう。
とにかくなんとかして、「さらに上の人」や「法律」といった、彼らが従うしかない存在をアピールして、態度を改めてもらいましょう!
(まとめ)パワハラしてくるヤツは
- 心理: 下に辛く当たるのは当たり前だと思っている
- NG: 「やめてください」という正論は通じない
- OK: より上の人の存在をちらつかせて切り抜ける。
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セクハラへ言い返す
なぜセクハラしてくるのか
「今日はデート? メイクばっちりだね」
「最近、太った? もう少し痩せてるほうがいいよ」
「女の子にはガンガンいかないとダメだよ。草食とか行ってないでさ」
セクハラは本当に気持ち悪いものです。
セクハラする人はキャバクラ・ホストクラブと勘違いしている
セクハラをしてくる人たちは、欲求不満です。
口説きたい、抱きたい、さわりたい、眺めたい。そういった欲求をそのまま満たすわけにはいかないので代わりにセクハラをしてくる。それだけです。
中には単に相手をいじめたいだけの人もいます。
性的な目で見ているわけではないけれど、相手が困る顔を見たい、もじもじする姿を見たい、ちょっとしたサディズムです。
<解決法:発言をオウム返しする>
セクハラしてくる人には、真顔でそのまま繰り返す、オウム返しが効果的です。
失敗例と成功例を見ていきましょう。
言い返しの失敗例
ココがダメ
「今日はデート? メイクばっちりだね」
ーー「そんなことないです」(✕)
「最近、太った? もう少し痩せてるほうがいいよ」
ーー「それってセクハラですよ!」(✕)
「女の子にはガンガン行かないとダメだよ。草食とか言ってないでさ」
ーー「やめてくださいよ~」(✕)
セクハラは真正面から言い換えしても、相手は「おお怖い」と肩を竦めるだけですし、笑って受け流すと「君のためを思って言ってるんだよ」としたり顔。うまく切り返せません。
解決法:発言をオウム返しする
セクハラをしてくる人には、真顔でそのまま繰り返す、オウム返しが効果的です。
ココに注意
「今日はデート? メイクばっちりだね」
「デート、ですか? メイク? がどうかしましたか?」(◯)
「いや、その、えーと、そうかなーって・・・」
「最近、太った? もう少し痩せてるほうがいいよ」
「え? 太った? 最近? 『痩せてるほうがいい』って言いました?」(◯)
「え? 言ったかな・・・・ごめんごめん、余計なことだったね」
「女の子にはガンガン行かないとダメだよ。草食とか言ってないでさ」
「女の子、に? ガンガン・・? 行く・・・?」(◯)
「いや、あんまりぐいぐい行くのもよくないか、そうだね、よくないね」
まるで生まれて始めて聞いた言葉のように、かみしめるように、ゆっくりとそのまま繰り返して、問いかけます。
そうすれば、相手にそのまま失礼な質問をそのまま投げ返すことができます。
ロボットのように、違う星から来た人のように、相手の目を見て、しっかりと繰り返しましょう。
万が一、口にしたくないような言葉を投げかけられた場合には、繰り返さなくてOK。そのときは、穴が空くほど相手の目を見るといいでしょう。
いずれにしろ相手を戸惑わせることができたらこっちのものです!
(まとめ)セクハラしてくるヤツは
- 心理: 欲求不満を満たそうとしている
- NG: 「セクハラです」と言っても逃げられる
- OK: そっくりそのまま繰り返して、たじろがせる。
話がコロコロ変わるやつに言い返す
なぜ話がコロコロ変わるのか
例えば仕事の指示をうけているとき。
上司が「A社と進めろ」と言ったかと思えば「やっぱりB社にしろ」と言い、翌日には「この話はなしだ」と言ってくる。
話がコロコロ変わる人は感覚で喋っている
話がコロコロ変わる人は、自分で言ったことを覚えていません。その場の思いつきで話し、感覚でしゃべります。
で、その内容を覚えない、積み重ねない、いわば自分だけの世界で独り言を言っている状態です。
だから次々に話が変わっていき、周りはついていけない、というわけです。
<解決法:事後承諾で押し切る>
覚えない、覚えようとしない人に効果的な作戦は「事後承諾」です。
いちいち確認するからおかしくなるのであって、相手が何を言おうと、話をばんばん勝手に進めてしまうのです。で、後戻りができないところまで進めてから、「これでいいですよね」と、一応確認を取るようにします。
具体例を見ていきましょう。
解決法:事後承諾で押し切る
話がコロコロ変わる人、覚えていない人には「言った・言わない」の話に持ち込まず、勝手に進めて事後承諾を取るのがおすすめです。
ココに注意
「あれ? なんでA社とやってるんだ?」
「部長の言ったとおりに進めてます! プレゼンは明日です、がんばりますよ」(◯)
「あれ? アフリカって話にならなかったっけ?」
「結局、ハワイがいいって言ってたよ。はい、これチケットね」(◯)
なにしろ、自分の発言自体ろくに覚えていない人たちなので、「そうだっけ」とすんなりと受け入れてくれます。
(まとめ)話がコロコロ変わるヤツは
- 心理: 自分で言ったことを覚えていない
- NG: こっちがメモするから、ますます覚えない
- OK: 話半分に聞いておいて、事後承諾で押し切る
デリカシーのないやつに言い返す
なぜデリカシーのない話しをするのか
「なんで結婚しないの? 理想が高いとか?」
「子どもはまだ? 早いほうが良いよ」
「離婚したんだって? どうして? なにがあったの?」
デリカシーのない人って腹が立ちますね。繊細な話題に土足でガンガン踏み込んできます。
自分には知る権利があると思い込んでいる
デリカシーのない人は「鈍感」と思われがちですがそうではありません。
「これって聞いたらまずいよな」とちゃんとわかったうえでずかずかと踏み込んできます。
狙ってやっている。わかってやっている。確信犯です。
どうしてそこまでするのか。それは「知りたい」から。とにかくもう知りたくてたまらない。ゴシップ、うわさ話を我慢できないのです。そして「自分にはそれを知る権利がある」と思い込んでいることも。
<解決法: 「触れづらい話題」を持ち出す>
デリカシーがない人を黙らせるためには、あっちとしても突っ込みづらい話題を持ち出すのが一番です。参考として「宗教」「家庭」「金銭」が三大闇話題です。
解決法:「触れづらい話題」を持ち出す
ココに注意
「なんで結婚しないの? 理想が高いとか?」
「家庭の事情が複雑で・・・」(◯)
「子どもはまだ? 早いほうがいいよ」
「宗教上の理由で・・・・・」(◯)
「離婚したんだって? どうして? なにがあったの?」
「ちょっとお金のトラブルに・・・・」(◯)
いずれも詳しく話す必要はありません。もちろんウソでOK。まるで被害者のように、悲劇の主人公のように、そっと目を伏せて小声でつぶやくようにしましょう。そうすれば「これは突っ込んだらまずい話題だ」と警戒して引き下がってくれるでしょう。
また、こうやって煙に巻くとしばらくはおかしな噂が立つかも知れません。ですが、変に聞き回られるよりも「あの人はやばい人だ」と遠巻きに眺められるほうがまだマシだというものです。
デリカシーのない人にはさすがの彼らもドン引きするような話題を示して、お引き取り願いましょう。
(まとめ)デリカシーのないヤツは
- 心理: 「知りたい」という欲求からなんだってする
- NG: 「プライバシーだから」と拒否するのは難しい
- OK: 闇の話題を持ち出して追い払いましょう
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悪気なく傷つけるやつに言い返す
なぜ悪気なく傷つけるのか
「へえ、クーポン券使えるんだ。おまえ、そういうケチくさいところあるもんな。あ、ごめん。別に悪気があるわけじゃないんだ」
「先方にありのまま伝えちゃったの? まったく、いつもバカ正直なんだから。いや、悪気はないの。正直なことはいいことだけど、でもな~」
こっちが傷つく悪口を言っておきながら「悪気がない」の一言で済ませる人は案外います。
「悪気」もなければ「気遣い」もない
「悪気がない」で済ます人は、配慮が足りない人です。
よく考えずにひどいことを言ってしまってから、あとで「悪気がない」という言葉でフォローする。「悪気がない」のは本当だとしても、「良気」、つまりこっちを気遣う心理、優しくしようとする気持ちもありません。
この「悪気がない」に似たずるい言い回しとしては以下も同じです。
- さんざん暴れたあとで、「酔っ払ってたから覚えてない」
- ひどいことを言った挙げ句、「冗談だよ、冗談。怒るなよ」
- きつい言葉をあびせたあと、「口がすべった」
いずれにしろ、「こう言っておけばあっちは怒りにくい。許されざるを得ないだろう」と高をくくっている心理が見て取れます。
<解決法:「いい意味で」で切り返す>
あっちが卑怯な無敵ワードを使うなら、こちらも使うしかありません。伝家の宝刀「いい意味で」を振り回しましょう。
言い返しの失敗例
ココがダメ
「へえ、クーポン券使えるんだ。おまえ、そういうケチくさいところあるもんな」
ーー「・・・・・(ムッ)」(✕)
「あ、ごめん。べつに悪気があって言ったわけじゃないんだ」
「先方にありのまま伝えちゃったの? まったく、いつもバカ正直なんだから」
ーー「・・・・・・(ムッ)」(✕)
「いや、悪気はないの。正直なのはいいことだけど、でもな~」
こう言われると「それならいいんですけど……」「もう言い過ぎですよ」などかろうじて言い返しても、ムカムカした気持ちが残ってしまいます。
解決法:伝家の宝刀「いい意味で」
「悪気はなかった」には伝家の宝刀「いい意味で」を活用しましょう!
ココに注意
「べつに悪気があって言ったわけじゃないんだ」
「クーポン券使えるって知らなかった? 相変わらず抜けてるなあ。あ、いい意味でね」(◯)
「いや悪気はないの。正直なのはいいことだけど、でもな~」
「先輩みたいに意地悪になりきれないんですよ。あ、いい意味ですよ」(◯)
とんなにひどいことを言っても、最後にくっつければ誤魔化すことのできる便利なワード「いい意味で」 これはもちろん、イヤミです。ですがこれぐらいしないと相手には通じないでしょう。
「悪気がない」には「いい意味で」をかぶせる。躊躇せずにぜひ使ってみてください。
(まとめ)「悪気はない」で済ませるやつは
- 心理: そう言えば許して貰えると思っている
- NG: 無敵ワードを前に怒るに怒れない
- OK: 「悪気がない」には「いい意味で」をかぶせて倍返し
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ずるい頼み事をしてくるやつに言い返す
なぜ頼み事を押し付けてくるのか
「これ、締め切り過ぎちゃってるんですけど、お願いできませんか?」
「ちょっと急いでるのよ。先にいい?」
「ごめーん、いま細かいのないんだー。今日もお出ししておいてもらえる?」
こんなふうにずるい人っていますよね。
表向きは「いい人」なのでタチが悪い
ずるい人は「自分に甘い人です。
世界が自分を中心に回っていると思っている。自分に都合のいいようにルールを曲げてもいいと思っている。で、実際にそうやって生きてこられた人たちです。
そういう人は人に甘えるのがとても上手です。最悪、引き受けてあげるにしても一矢報いたい、一発食らわせたい。どうすればいいのでしょうか。
<解決法:「は?」「え?」「ん?」でシャットアウト>
こういうずるい人を相手にするときには、すかさず、「は?」「え?」「ん?」と驚きましょう。
本気でなくても構いません。すぐに冗談めかしてもOK。ですが、一度はこういう強い姿勢、まるでキレているような態度をみせて様子をみるのです。
解決法:「は?」「え?」「ん?」でシャットアウト
ココに注意
「これ、締切すぎちゃっているんですけど、お願いできませんか?」
「えっ!?」(◯)
「・・・・あ、無理ですよね。すみません、無理ならいいんです」
「ちょっと急いでいるのよ。先にいい?」
「は!?」(◯)
「・・・・(しぶしぶ引き下がる)」
「ごめーん。いま細かいのないんだ。今日も出しておいてもらえる?」
「ん?」(◯)
「え?」
「えっ!?」(◯)
「・・・・・あ、ごめん、細かいのあった。ごめんごめん」
実は彼らにも少しは罪の意識があります。「ダメかな、こんなこと頼んじゃ」とちょっとはびくびくしている。だからこそ、甘えた声で下手に出ているわけです。
「そういうのやめてよ」「ルールは守ってください」というよりも「え?」「は?」と純粋にびっくりしてみせるほうが、角が立ちません。しかもそのほうがシンプルな効果が望めます。
びっくりして見せて、静かにお引き取り願いましょう。
ポイント
- 心理: 「下手に出ればなんとなる」と甘えている
- NG: 強い態度に出ると門が立つ
- OK: 「え?」と驚いていせて、お引き取り願う
ダメ出しばかりしてくるやつに言い返す
なぜダメ出ししてくるのか
「今日のファッション、なんか浮ついてるね。またその色? 似合ってないよ」
「企画書、読みづらいな。趣旨がぼやけてるし、フォントがよくないよ」
のように、ダメ出しばかりしてくるひといますよね。重箱の隅をつついてあら捜しばかり。口を開けば、文句しか言わない。心底イライラしますよね。
ダメ出しは気持ちいいので中毒になる
ダメ出しばかりする人は、それがクセになっています。
ずばりずばりと欠点を指摘するのは、切れ者っぽくてクール。「いいんじゃない?」とニコニコするよりも「ダメだ!」と否定するほうが、仕事ができるように見える。だからついやってしまうのです。
「ダメ出し」はかっこいいし、楽ちんだし、偉そうだしで、どんどんクセになってしまう。禁断の果実、中毒性のある麻薬、それがダメ出しになのです。
<解決方法: 「おめでたい人は最強キャラ」>
ダメ出しばかりしてくる人を相手にするときのコツは、「超ポジティブになる」です。
具体例を見ていきましょう。
解決法:いちいちポジティブに言い換える
ココに注意
「今日のファッション、なんか浮ついてるね」
「春らしくていいでしょ?」(◯)
「またその色? 似合ってないよ」
「そう? この色、大好きなの」(◯)
「企画書、読みづらいな。趣旨がぼやけてる」
「たくさん言いたいことがあって」(◯)
「フォントもよくないよ」
「フォントを変えれば完璧ですね!」(◯)
このように、ネガティブ→ポジティブ変換をして、その都度口に出していきましょう。
相手に合わせてこっちまで暗くなると、気持ちは沈むいっぽう。こっちだけでも無理矢理ポジティブに言い換えて、嫌な雰囲気を変えていくのです。
ポイント
- 心理: 「ネガティブ中毒」になっている
- NG: 食い下がっても、キレられるだけ
- OK: 「超ポジティブ発言」で上書きしていく